最近の明治維新否定本への疑念

なんだか最近「明治維新」を全否定する本が売れているらしいですね。
坂本龍馬はグラバーの手先でユダヤ金融の代理人だったとか、
長州藩はテロリストだったとか荒唐無稽ですね。

確かに明治維新は美化され過ぎています。私も違和感を持っています。
なので新しい角度で明治維新を考えるのは良いことです。

しかし最近の明治維新の否定は一体なんなのか?

試しに明治維新否定本を読んでみたのだですが、あまりにずさんな内容でした。

著者の名前は出しませんが、ただの隠れ左翼が最近の自虐史観崩壊に危機感を持ち
先回りして幕末明治を否定しているとしか思えません。

そりゃ内戦ですから酷いことがありました。それをすべてユダヤだのロスチャイル
ドだの、ロックフェラーの陰謀だの。(イルミナティとかフリーメイソンというそうですね。よく知りませんが)

はたまたイギリス帝国の野蛮なアジア政策の一環だとか(これは一理ありますが・・)
そんなふうにまとめるのは珍説としては面白いですが、

日本の近現代史の本質を見失います。

むしろおかしな陰謀論によって「カルトの入り口になるのでは?」と
心配しています。

このブログで書くのも何ですが、明治維新の本質はずばり「危機感」です。

日本は有史以来はじめての直接的な外圧にさらされ官民一体が生存への危機感を持ったのです。
当時幕府経済も崩壊しかけていました。庶民の経済力が向上してきた時期に「外圧」が生じたのです。

沿うした中での徳川幕府以前の時代への回帰欲求。

古い天皇親政の時代に原点回帰(先祖返り)したいという欲求からではないでしょうか?

王政復古の大号令も大政奉還もそうした原点回帰(國體護持への熱望)による危機感の表れです。

人間は危険にさらされると本能的に原点、最初に戻るのです。
尊皇攘夷の水戸学が脚光を浴び吉田松陰が出てきたのは時代の必然だったのです。

幕末動乱の時代がこのような人物を
要請していたのです。
(水戸学が徳川御三家の一つ水戸藩で研究されていたのは日本のユニークな知的土壌です)

例えが少し違いますが、今、明治維新を否定している
隠れ左翼の人達や団塊世代の保守派と言われている人たちが持っているある種の
危機感もこうした危機感=原点回帰と基本的に同じです。

明治維新を否定している人たちは
実は73年間の戦後の平和神話の欺瞞がばれて崩壊するのを恐れているのです。
(90年代初頭の従軍慰安婦のねつ造報道とよく似ています。)

彼らも原点回帰=GHQ支配(WGIPに基づく旧ソ連のマルクス・レーニン思想、ソ連的唯物史観)
=戦後日本=新制日本への原点回帰をを始めているのです。先祖返りです。

ですので保守を装ってソ連の唯物史観の歴史観に基づいて反日プロパガンダをやりはじめたのです。

日本の近現代を全て真っ黒に塗りつぶそうとしているのですから、
東京裁判史観より悪質です。また本来の唯物史観とも大きくかけ離れています。

新型の反日カルト・イデオロギーです。

腹の内はこうです。

「しかしもう東京裁判史観(WGIP)はもう通用しない。どうすればいいか・・?
思い切って近代日本=明治日本を否定しよう。

このままだと戦後70年以上正しいと信じて築いてきた
自分たちの思想的生存、存在理由が根底から覆される。」

そういう危機感から明治維新の完全否定を創作しているに過ぎないのです。

つまり、このままWGIPの呪縛が解かれれば自分たちが戦後70年以上培ってきた
利権構造がすべて崩れ去る。晩節を汚す。

そういう危機感から左右問わず60代以上の人達
(中には若い人もいれてカモフラージュしているのでしょうけど)
が、明治維新を必死で否定する本を陰謀論を散りばめて売り込んでいるのです。

もっとも彼らの危機感と明治維新の危機感とは比べ物にはなりませんけどね。

それに彼の心の祖国の旧ソ連や北朝鮮の歴史観に忠実ですから左翼たちにとって何の矛盾もないのです。

原点回帰しつつ、自分たちの戦後体制を思想的に維持できる。と彼らは考えているのです。

出版社は本が売れればなんでもありなのです。

この点ノストラダムスの大予言ブームと変わりません。

明治維新についてもっと何か書けばいいのかもしれませんが、今の私にはこれが限界です。

幕末維新、明治維新の原動力は簡単にいうと「危機感」です。

損得勘定を抜きにした危機感。
これにもう二つの要素があるのですが、ここでは深く入り込みません。

幕末維新のころの危機感は今の平和ボケした日本人には想像がつかないのでしょう。
だから安易な「明治維新=テロリスト説」に出版社も読者も騙されるのです。

明治維新否定本に騙される人は、オウムの麻原本に騙された人達と同じですね。

根底にあるのはカルトな反日思想、極左思想です。

昭和時代の学校教師が教えていた「明治維新は未熟な市民革命」「明治から昭和まで一貫して暗黒国家」
となんら変わりありません。コミンテルンの32年テーゼという奴です。

司馬遼太郎さんがその点を詳しく書いておられます。(司馬遼太郎さんのすべてがいいとは思っていません。)

昭和時代の日教組がやっていた暗黒の日本の近現代史観に一筋の光をさしたの
が司馬遼太郎さんの「坂の上の雲」です。

司馬さんにもWGIP(WarGuilt Information program)
戦時贖罪宣伝計画、
東京裁判史観が入り込んでいましたが、当時の言論状況の中では画期的でした。
多少、幕末英雄を美化し過ぎた向きがありますが、

日本のマルクス主義者の持つ日本暗黒史観を
払拭させてくれた功績は素晴らしいです。

こうした90代以上の兵隊行った世代の人達が亡くなりつつあることをいいことに、
また歴史を塗り替えようと戦後世代の人達が躍起になっているようです。

ユダヤ金融、
イギリス資本、イギリスのアヘン戦略だけでは明治維新は説明できません。

この程度の電波本に騙されるほど日本人の知性は低下したのか。

歴史観に関してあまりにも大雑把な思考をする日本人の底の浅さに呆れました。

こんなことを言う人達の資金源、金の流れを知りたいです。

それこそユダヤ金融かもしれません(笑)

皆さんはこんなトンデモ明治維新説に騙されないでくださいね。
ただ、全てウソではないところがクセモノです。

たとえば薩長の背後にイギリス帝国がいたこと。
その背後にユダヤ金融がいたということも。

多少の影響はあったでしょう。

しかしなぜ日本はアジア・アフリカのように植民地に一度もならないで、
その後米英を相手に戦うことになったのか?説明がつきません。

昭和の大東亜戦争までユダヤの陰謀とでもいうのでしょうか?

これとは別にコミンテルンの陰謀説もありますが、これもさすがに短絡的過ぎます。

なんでもかんでも陰謀論で片づけるのは乱暴です。
それなら戦後のWGIPも日本国憲法も「天皇の人間宣言」も
ユダヤの陰謀で既存政党のすべてはアメリカの傀儡というのでしょうか?

戦前はイギリス(ロスチャイルド) 戦後はアメリカ(ロックフェラー)の傀儡と・・?

日本人はいつもただの操り人形・・?

少し調べればわかることです。

「明治維新が大東亜戦争を起こした」とする明治維新否定説。
これは東京裁判の検察側の旧ソ連(ロシア)の主張そのものです。

さすがにアメリカは明治維新まで否定できず、
昭和2年からの共同謀議説をとりました。(これも荒唐無稽な「共同謀議」説ですが・・)

今の明治維新否定史観は、
佐幕史観と東京裁判史観を混ぜ合わせた昭和から敗戦までの日本を
呪詛するための新しい反日史観なのです。

なんのことはない日本のマルクス史観とGHQ陰謀史観=WGIPの増補版(焼き直し)
が今の明治維新否定説ということです。

歴史はそんなに単純ではありません。

しかしこうした週刊誌的な歴史観は耳目に適いやすいでしょう。

日本人主体の歴史が空虚にならないか不安です。

ただ今日の精神医療、ベンゾジゼピンの蔓延という視点に立てば、
幕末維新期(1850年代~1907年頃)におけるイギリス帝国のアジアへの
アヘン政策は見逃せません。

イギリス帝国はアヘンを清国に売りつけました。
そしてアヘン戦争になりチャイナ大陸はイギリスの毒牙にかかりました。

チャイナ人民はみなアヘン中毒になりました。

今の日本のベンゾ中毒にオーバーラップします。

こうした欧米列強による薬物を使ったアジアへの植民地政策の世界史という視点に立てば

日本にも明治期からアヘン利権が何らかの形で存在したかもしれません。

こうした視点で近現代を見直すための明治維新の否定は近現代史を見直す知的作業
として一時的に必要だと思います。

今回は痛みを忘れるために
最近の明治維新否定本から考えたことを書いてみました。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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ABOUTこの記事をかいた人

近畿在住。単身男性。アラフィフ。 向精神薬害で毎日闘病。 慢性ストレス疾患にて仕方なくレキソタン服用。 精神安定剤、ベンゾゾジアゼピン依存・離脱・後遺症の療養記録です。 レキソタン(ブロマゼパム)、セルシン(ジアゼパム)の2種類を2007年からカクテル処方され、8年長期服用。2015年から大幅な減断薬。その後2015年暮れから副作用・後遺症に陥り現在も療養中です。さらに家族との不仲で、経済的に窮しています。2017年から「障がい福祉サービス」を受給。訪問介護、訪問看護を受けています。 診断は「抑うつ」障害福祉の現場に潜伏中。ブログで情報発信しています!