ベンゾ断薬から6年──思考のクリアさと本物の回復を実感するまで

ベンゾ断薬から6年──本物の回復を目指して

目次

  1. はじめに
  2. ベンゾジアゼピンとの長い闘い
  3. 断薬への試行錯誤と6年の歩み
  4. 体調の変化と生活の見直し
  5. 心の変化──クリアな思考と謙虚さ
  6. 現在の課題と今後への展望
  7. おわりに

1. はじめに

2025年7月3日──
この日は私にとって大きな節目の日です。ベンゾジアゼピン(通称ベンゾ)を断薬してから、ちょうど6年が経過しました。これまでを振り返ると、長く険しい道のりだったと感じます。それでもこの6年は、決して無駄ではありませんでした。


2. ベンゾジアゼピンとの長い闘い

ベンゾとの付き合いは、2000年にレキソタンを処方されたことから始まりました。
その後、症状の悪化によりロヒプノールやセルシンも追加され、気づけばかなりの量を服用していた時期もありました。

2015年に体調を大きく崩し、初めてベンゾの恐ろしさに気づかされました。そこから断薬を決意するも、依存症の壁は高く、何度も失敗。体と心が壊れるような感覚に襲われながら、それでも諦めずに挑戦を続けました。


3. 断薬への試行錯誤と6年の歩み

ようやく断薬に成功したのは2019年7月3日。あの日から6年目になります。
この間、生活面でも様々な調整をしてきました。例えば、体重の管理。
一時期は体力をつけようと意図的に増やしたこともありましたが、現在は67kgと自分にとって適正な体重に落ち着いています。

筋硬直や首肩のこわばりも、年々改善が見られます。とくにここ1年ほどで骨格の歪みも少しずつ整ってきました。
ただ、最近1週間ほどは謎の不調に悩まされ、辛い時間を過ごしました。断薬後でもこうした波があるのは避けられませんが、それでも回復の実感は確かにあります。


4. 体調の変化と生活の見直し

体の調子が安定してきたことで、生活習慣も見直すことができました。
今は家事と英語学習を毎日のルーティンにしています。
一見、地味な生活かもしれませんが、自分自身と向き合うにはとても良い時間です。

今日からは朝の散歩も再開しました。
外の空気を吸い、自然と触れ合うことは、メンタルの安定や気分転換にとても効果的です。
こうした小さな積み重ねが、再発防止にもつながっているのを実感しています。


5. 心の変化──クリアな思考と謙虚さ

ベンゾをやめて最も大きな変化は、思考がクリアになったことです。
薬を飲んでいた頃は、怒りや悲しみに支配されることが多く、衝動的な言動で人間関係を壊すこともありました。

現在はそうした感情に支配されることは少なくなり、物事を客観的に見る余裕が生まれました。
謙虚さや冷静さも戻ってきた気がします。とはいえ、後悔することも多く、時には失意に沈む日もあります。
それでも、薬に頼らず現実と向き合える自分を誇りに思っています。


6. 現在の課題と今後への展望

現在抱えている最大の課題は、首肩の慢性的な筋硬直と骨格のわずかな歪みです。
これが改善すれば、もっと自由に体を動かすことができるでしょう。
ただし、ベンゾを断薬した今だからこそ、本当の意味での回復が見込めるという安心感があります。

薬で一時的に症状を抑え込むのではなく、自分の力で体を治していくプロセス。
これこそが、本物の治療・回復だと思っています。


7. おわりに

6年という年月は決して短くはありませんが、それだけの時間をかけてようやく自分を取り戻してきました。
ベンゾの力に頼らず生きる今、困難は多くても“真の健康”を目指すことができています。

これからも回復への道は続きます。
でも、焦らず、比べず、自分のペースで。
そして、過去を悔やむのではなく、未来に希望を持ちたいと思います。

断薬して本当によかった──

これは私の確信であり、揺るぎない結論です。

これからも、自分の体と対話しながら、焦らず、比べず、一歩ずつ進んでいきたいと思います。
6年を超えて、さらに自由で健やかな自分を目指して──。

 

 



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ABOUTこの記事をかいた人

50代男性。現在、自立支援医療や障害基礎年金2級、手帳2級の社会福祉制度を活用しながら自宅療養中。 2000年よりベンゾジアゼピン系薬(レキソタン、ロヒプノールなど)を服用。 2015年、40代前半に常用量依存と過労の影響で倒れたことを機に、自宅での療養生活を開始。当時服用していたベンゾジアゼピン系薬の有害性に気づき、断薬を決意。 2019年7月3日にレキソタンを断薬。現在、断薬から5年が経過し、筋肉の回復をはじめ身体全体の健康を取り戻しつつあります。 療養生活を送りながら、社会復帰を目指して日々前向きに過ごしています。