断薬後のトラウマ・ウォーキング

今日も風が冷たく寒い一日でしたが、いつものように海辺まで散歩に出かけました。この習慣を始めたのは、ある本がきっかけです。その本には「5分でいいから歩いてみよう」「歩けばうつ病も治る」と書かれていて、何となくそれらの言葉に背中を押されたのを覚えています。最初は本当に効果があるのか半信半疑でしたが、今では散歩が私の心を支える大切な時間になっています。

近所の海浜公園へ向かう道は、いつもと同じ景色のはずなのに、どこか新鮮に感じられました。今日は落ち葉が特に目を引きました。黄色やオレンジ、茶色に色づいた葉が風に舞い、地面に積もっていました。その上を歩くと、カサカサと心地よい音が響きます。こうした何気ない景色に目を向けるだけで、心が少し軽くなるのを感じました。

ただ、歩いている途中でふと嫌な記憶が頭をよぎることもあります。ベンゾ断薬後のフラッシュバックでしょうか・・過去のイジメ体験やベンゾを断薬したばかりの頃の肉体的なつらさ、そして周囲の理解を得られなかった孤独感は、いまだに私の心に影を落としています。特に今日はその記憶が交差してよみがえり、足が少しばかり重くなりました。

そんなとき、本に書かれていた「今この瞬間に意識を向ける」という言葉を思い出しました。そして空を見上げてみると、青空の中を雲がゆっくりと流れているのが見えました。その動きをじっと眺めていると、いつの間にか過去の重い感情が少し遠ざかり、「今」を感じる余裕が生まれてきたのです。

散歩を終えて家に戻ると、体がほんのり温まっていて、それがとても心地よかったです。こうして散歩を続ける中で、少しずつ自分の中に変化が生まれているのを感じます。トラウマや不安が完全に消えたわけではありませんが、それに振り回されずに、前を向いていける時間が少しずつ増えてきました。足腰もずいぶん丈夫になり足取りの軽さがまた心の軽さにもなっていたのを感じました。

今日の歩数は5,000歩くらい。大した距離ではないかもしれませんが、私にとっては大きな一歩です。こうした日々の小さな積み重ねが、自分の心を支えてくれていると感じています。

明日もまた、無理のない範囲で散歩を続けたいと思います。辛くとも一歩ずつ進むことで、少しずつ自分を取り戻していけたら、それだけで十分だと思えます。



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50代男性現在、自立支援医療、障害基礎年金2級 手帳2級の社会福祉制度を利用し自宅療養中 2000年ベンゾジアゼピン服用(レキソタン、ロヒプノールなど) 2015年(40代の前半)にベンゾ常用量依存と過労で倒れ自宅療養 当時服用していたベンゾジアゼピン系薬物の害毒を知り 2019年7月3日レキソタン断薬 現在断薬5年経過  筋肉もほぼ回復