秋の停滞と静かな自省──食欲の回復と心の揺れのあいだで

秋の停滞と静かな自省──食欲の回復と心の揺れのあいだで


目次

  1. はじめに
  2. 食欲を失った一週間
  3. 体の改善と心の不調のギャップ
  4. 季節の移ろいと気温の低下
  5. 散歩を再開できない日々
  6. 過去の後悔と内省の時間
  7. ネット社会との距離感
  8. 料理投稿という小さな支え
  9. 不平不満を書かないという自制
  10. おわりに──沈黙の中で整えていく

1. はじめに

10月も半ばを過ぎ、秋が深まりつつあります。
この一週間は、体も心も停滞しているような時間が続きました。

風邪気味で食欲を失い、何を食べてもおいしく感じられず、日中も倦怠感に包まれていました。
ようやく10月19日になってから、少しずつ食欲が戻ってきたところです。


2. 食欲を失った一週間

この一週間のほとんどは、食欲がまったく湧かず、無理に食べても胃が重く感じるほどでした。
夏から秋への急な気温の変化が影響しているのかもしれません。

それでも、首・肩・背中の筋硬直と骨格の歪みは以前より明らかに改善しています。
身体の状態が良くなっているのに、心の状態がついてこない。
そうしたギャップに戸惑うことが増えました。


3. 体の改善と心の不調のギャップ

体が整ってきた今も、心がすっきり晴れるわけではありません。
むしろ、身体の不調が少し和らぐことで、隠れていた感情や思考が浮かび上がってくるような感覚があります。

ベンゾ断薬以降、体の痛みや不快感に意識を取られすぎて、感情を感じる余裕すらなかった時期がありました。
しかしいま、痛みが薄れると同時に、心の奥に沈んでいた「後悔」や「焦り」が顔を出してくるのです。


4. 季節の移ろいと気温の低下

この数週間で、日中の気温は2度ほど下がりました。
ようやく冷房のいらない季節になったものの、夜はどこか蒸し暑く、朝はひんやりと肌寒い。
その寒暖差が自律神経に負担をかけ、体力を奪っていきます。

秋は、気候的には過ごしやすくても、心身のバランスを崩しやすい時期でもあります。
精神的にもどこか落ち着かず、焦燥感が強まる。
そんな季節のリズムに、心がまだうまくついていけていません。


5. 散歩を再開できない日々

体が動くようになっても、朝散歩の習慣はいまだ再開できていません。
外に出ようという気持ちが起きず、どうしても家の中にこもる日が続きます。

静かな時間が増えると、人は自然と内省的になります。
私も例外ではなく、過去のことを繰り返し思い出しては、後悔の念に沈むことがあります。
「もっと早く気づいていれば」「あのとき別の選択をしていれば」と。


6. 過去の後悔と内省の時間

反省は教訓になりますが、歳を重ねると「次にいかす」機会も減っていき、どうしても反省が後悔へと変わってしまいます。
自分が悪かったのか、他者が悪かったのか、それとも時代や社会の構造のせいなのか。
考え始めると終わりがありません。

ただ一つ確かなのは、「誰かを悪者にしても、何も変わらない」ということ。
だからこそ、他者を攻撃したり、社会に憤りをぶつけたりするような生き方だけはしたくないのです。


7. ネット社会との距離感

SNSを眺めていると、怒りや不満を吐き出す投稿を多く見かけます。
時にそれは正義のように語られますが、結局は自分の弱さや孤独を隠すための防衛反応でもあるのかもしれません。

かつての私もそうでした。
90年代から2000年代にかけて、いわゆる「ネトウヨ」と呼ばれる立場にいた時期があります。
日本という国家に理想を投影し、自分の無力さを覆い隠していたのだと思います。

裏側にある偏った思想や反日カルト団体とのつながり動きに気づいて退いたものの、その経験が今の私の価値観を形作っています。
今では、「誰かを攻撃しても、自分が癒されるわけではない」と実感しています。

もちろん薬害や公害といった明らかな社会悪に対する「切実」な訴えまでは否定しませんが日の丸ふってヘイトスピーチをやるようなみっともない存在にはなりたくないです。


8. 料理投稿という小さな支え

SNS上では不平不満を書かないと決めています。
代わりに続けているのが、日々の料理投稿です。

一見するとささやかな行為ですが、料理を作り、写真を撮り、投稿することで、孤食の寂しさが少し和らぎます。
同じように見てくれるフォロワーさんがいることも励みになっています。

みっともないと思うこともありますが、それでも「自分が作ったものを誰かが見てくれる」というだけで、社会との細い繋がりを感じるのです。


9. 不平不満を書かないという自制

ネットの中では、誰でも簡単に怒りを表現できます。
しかし、それを繰り返すうちに心はさらに荒んでいく。

だからこそ、私は「不平不満は書かない」と自分にルールを課しています。
その代わりに、淡々と料理を作り、英語を学び、筋トレを控えながら体を整える。
そんな生活の中に、ほんの少しの誇りや静かな充実感を見いだしています。


10. おわりに──沈黙の中で整えていく

この一週間は、食欲を失い、気持ちも沈みがちでした。
しかし、それでも季節は移り変わり、体も少しずつ回復しています。

静かな部屋の中で、自分の心の声を聞きながら、「怒りではなく静けさで生きる」ことを選びたい。
焦らず、比べず、他者を責めず。
沈黙の中で、心と体を整えていく――
それが今の私にできる、もっとも誠実な生き方だと思います。



 

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ABOUTこの記事をかいた人

50代男性。現在、自立支援医療や障害基礎年金2級、手帳2級の社会福祉制度を活用しながら自宅療養中。 2000年よりベンゾジアゼピン系薬(レキソタン、ロヒプノールなど)を服用。 2015年、40代前半に常用量依存と過労の影響で倒れたことを機に、自宅での療養生活を開始。当時服用していたベンゾジアゼピン系薬の有害性に気づき、断薬を決意。 2019年7月3日にレキソタンを断薬。現在、断薬から5年が経過し、筋肉の回復をはじめ身体全体の健康を取り戻しつつあります。 療養生活を送りながら、社会復帰を目指して日々前向きに過ごしています。