断薬5年5か月の海辺散歩:自然に癒されるひととき

元日。正月休みの穏やかな一日、昨日と同じロングコースで海辺まで散歩に行ってきました。このコースはすっかりお気に入りで、海風を感じながら歩く時間はリフレッシュにはもってこいです。今日は特に天気もよく、寒さもそれほど厳しくなかったので、快適な散歩になりました。

途中ですれ違う人々も、どことなく穏やかな表情をしていました。普段の忙しさを忘れ、それぞれが静かにこの正月のひとときを楽しんでいるようでした。凧揚げをしている親子連れの姿もちらほら見かけました。青空を背景に舞う凧は、どこか懐かしさを感じさせてくれます。



20分ほど歩くと、、鳥獣保護区に到着しました。このエリアは自然が豊かで、鳥たちが多く集まる場所として知られています。普段の散歩コースでも立ち寄ることがありますが、今日は特に多くの鳥が見られました。人間の気配が近くにあるのに鳥たちは逃げようとしない。面白いことに、ここにいる鳥たちは人間に慣れているようで、驚くことなく陸に上がってくる姿が印象的でした。距離を気にせず近くで撮影できるのは嬉しい限りです。

海面を覗き込むと、カモやシギの群れが静かに泳いでいました。その中にひと際目立つ白い鳥がいました。最初は「ただのカモメかな?」と思いましたが、よく見るとどうやらユリカモメのようです。ユリカモメは冬になると見られる渡り鳥で、カモメに似ていますが、くちばしや足が赤いのが特徴です。どこか愛嬌のある姿が可愛らしく、しばらく見入ってしまいました。

この散歩は、ベンゾジアゼピンの断薬を始めて5年5か月が経った私にとって、心の安定を再確認する大切な時間でもあります。断薬初期の頃は、不安定な気持ちや体調の変化に悩まされる日々が続き寝込んでばかりいましたが、今ではこうして自然の中に身を置きながら心穏やかに過ごせる時間を楽しめるようになりました。鳥たちの自由な姿や、風に揺れる木々の音は、私の心を癒し、静かな喜びと力を与えてくれます。

しばらく鳥たちを観察し、写真を撮ることに夢中になってしまいました。お気に入りの一枚は、水面を飛び立つ瞬間のヒドリガモの写真です。羽を広げた姿が美しく、自然の生命力を感じさせてくれるものでした。こうして時間を忘れて自然と触れ合うのは、本当に贅沢な時間だと思います。

散歩の帰り道、再び凧揚げをしている家族を見かけました。子どもたちの楽しそうな声が響き、空には鮮やかな凧が高く舞っています。その光景を見ながら、今年一年が平穏でありますようにと願わずにはいられませんでした。

家に帰ると、撮影した写真を整理しながら今日の出来事を振り返りました。日常の中にある自然の美しさや、小さな発見がこんなにも心を豊かにしてくれることに感謝したい気持ちです。断薬を経て迎えたこの5年5か月で、心の中に積み重ねられた小さな喜びが、今の私を支えていると感じます。

来年もまた、この場所で鳥たちに会えることを楽しみにしています。

正月の穏やかな海辺散歩、心に残るひとときでした。



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ABOUTこの記事をかいた人

50代男性。現在、自立支援医療や障害基礎年金2級、手帳2級の社会福祉制度を活用しながら自宅療養中。 2000年よりベンゾジアゼピン系薬(レキソタン、ロヒプノールなど)を服用。 2015年、40代前半に常用量依存と過労の影響で倒れたことを機に、自宅での療養生活を開始。当時服用していたベンゾジアゼピン系薬の有害性に気づき、断薬を決意。 2019年7月3日にレキソタンを断薬。現在、断薬から5年が経過し、筋肉の回復をはじめ身体全体の健康を取り戻しつつあります。 療養生活を送りながら、社会復帰を目指して日々前向きに過ごしています。