年の瀬に身体が戻ってくる感覚――回復と焦りが交差する12月28日

目次

  1. 年の瀬の寒さと、身体の変化
  2. 強張りは残り、歪みはほどけていく
  3. 「今年中に治したい」という毎年の焦り
  4. フラッシュバックと、それでも残る希望
  5. 食欲の回復と、年末を生き抜くための刹那

年の瀬の寒さと、身体の変化

12月28日。今年も残すところ、あとわずかになりました。
六甲山に雪が降り始め、神戸の街にも本格的な寒さが入り込んできています。
朝晩の空気は鋭く、吐く息が白くなる季節です。

そんな中、体調には少し明るい変化があります。
ここ最近は、食欲のある日が増えてきました。
一年を通して胃腸の不調と付き合ってきただけに、「普通にお腹が空く」という感覚が、こんなにもありがたいものだったのかと改めて感じています。

寒さは確かに厳しいですが、体の内側は少しずつ回復の兆しを見せています。
それだけで、年末の景色がわずかに違って見える気がします。


強張りは残り、歪みはほどけていく

首、肩、背中といった上半身の筋硬直は、正直に言えば今も強めです。
朝起きた瞬間に感じる重さや、動き出すまでのぎこちなさは相変わらずあります。

ただ、それとは別に、背骨の歪みは明らかに改善しています。
長年、左側に大きくねじれていた身体が、少しずつ真っすぐに戻ってきている。
鏡に映る立ち姿や、歩いたときの重心の感覚で、それがはっきりと分かります。

「治ってきている」という実感は、希望の光を確かに強めてくれます。
この数年、良くなったと思っては後退し、また戻る、そんな繰り返しだったからこそ、今回は違うという感覚があります。

時間はかかっていますが、体は確実に復元へ向かっている。
その事実は、何よりも大きな支えです。


「今年中に治したい」という毎年の焦り

それでも、年末になると決まって湧き上がる感情があります。
「今年中に治したい」という焦りです。

振り返れば、毎年この時期に同じ思いを抱いてきました。
一年を締めくくるという区切りが、無意識のうちに自分を追い立てるのでしょう。
暦が変わる前に、何かを終わらせなければならない。
そんな根拠のない焦燥感が、心の奥から顔を出します。

理屈では分かっています。
回復に「年内」も「年明け」も関係ないことは。
それでも感情は、なかなか言うことを聞いてくれません。

ただ、今年は少し違います。
焦りが出てきても、それに飲み込まれ切らずに済んでいる。
体の変化が、心の歯止めになってくれているのです。


フラッシュバックと、それでも残る希望

身体が少し楽になると、不思議なことに、今度は心が騒がしくなります。
過去の記憶や、後悔、失われた時間が、フラッシュバックのように押し寄せてくることがあります。
ときには先行きへの不安が膨らみ、絶望感に近い感情に包まれることもあります。

「これから先、どうなるのだろう」
そんな問いが、答えのないまま頭を巡ります。

それでも同時に、もう一つの感情も確かに存在しています。
「体さえ治れば、なんとかなるかもしれない」
根拠のない、楽観に近い感覚です。

絶望と希望が、同時に胸の中にある。
相反する感情がせめぎ合いながら、年末の日々は静かに過ぎていきます。
この矛盾した状態そのものが、今の自分なのだと思います。


食欲の回復と、年末を生き抜くための刹那

そんな中で、救いになっているのは、やはり食欲の回復です。
温かい食事をおいしいと感じられること。
少量でもお酒を楽しめること。

先のことを考えすぎると、心は簡単に押し潰されてしまいます。
だから今は、あえて「良い意味での刹那主義」に身を委ねています。
今日の食事を味わい、今日の夜を無事に終える。
それでいいのだと、自分に言い聞かせています。

年末を穏やかに過ごし、新しい年に、今より少し健康な体で立てればいい。
そのくらいの目標で、十分なのかもしれません。

六甲山の雪を遠くに眺めながら、今年の終わりを静かに受け入れています。
焦りも不安も抱えたままですが、それでも確かな回復とともに、年を越す準備をしています。



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ABOUTこの記事をかいた人

50代男性。現在、自立支援医療や障害基礎年金2級、手帳2級の社会福祉制度を活用しながら自宅療養中。 2000年よりベンゾジアゼピン系薬(レキソタン、ロヒプノールなど)を服用。 2015年、40代前半に常用量依存と過労の影響で倒れたことを機に、自宅での療養生活を開始。当時服用していたベンゾジアゼピン系薬の有害性に気づき、断薬を決意。 2019年7月3日にレキソタンを断薬。現在、断薬から5年が経過し、筋肉の回復をはじめ身体全体の健康を取り戻しつつあります。 療養生活を送りながら、社会復帰を目指して日々前向きに過ごしています。